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「それでも続けたいですか?」


私は、迷わず「はい!」と答えました。


本日、私たち親子は「令和の虎」に挑戦します。


93年続いてきた、樋口メリヤス工業株式会社。


その会社を、これから息子に引き継いでいくための挑戦です。


今回の出演を通して、私自身が改めて気づいたことがあります。


それは、


「私は、この会社をまだまだ続けたいんだ」


ということでした。


「苦しいですか?」


収録の中で、出演者の方から、こんな質問をいただきました。


「苦しいですか?」


私は、


「はい」


と答えました。


現在、息子に会社を引き継ぐために、93年間続いてきた会社の土地や資産を売却しています。


決して、簡単な決断ではありませんでした。


父の代から受け継いできたもの。


この会社で93年間積み重ねてきた歴史。


私自身が35年間、守ってきた会社。


その土地や資産を手放す。


苦しくないと言えば、嘘になります。


「それでも、続けたいですか?」


そして、もう一つ質問がありました。


「それでも、会社を続けたいですか?」


その瞬間、私は迷いませんでした。


「はい!」


自分でも驚くほど、自信を持って答えていました。


その言葉が口から出たとき、


「私は、まだこの会社を続けたいんだ」


と、改めて自分自身で気づきました。


そして、そんな自分を、私は少し誇らしく思いました。


93年間の歴史を、ここで終わらせたくない


樋口メリヤス工業は、創業93年になります。


私の父も、この会社を継ぎました。


父は、自分が作った負債を抱え、会社を倒産寸前まで追い込んでしまいました。


そして、うつで倒れました。


それでも父は、親から受け継いだ会社を守ろうとしていました。


自分の夢をあきらめて、私たち三姉妹を育ててくれました。


私は三姉妹の三女です。


父が守ろうとした会社を、どうしても見捨てることができませんでした。


私は嫁に出ることができず、養子に来てもらって会社を継ぎました。


しかし、大きな負債を抱えた会社でした。


「こんなに借金を抱えて、会社を続ける意味があるのか」


そう思われても仕方のない状況でした。


その後、私は離婚し、代表取締役となりました。


そして、そこから20年。


子育てをしながら、会社を守りながら、借金を返しながら、一日一日を生きてきました。


そして、私は「つつした」を作りました


そんな20年の中で生まれたのが、私たちのブランド「つつした」です。


「足に困っている人に、もっと履きやすい靴下を届けたい」


そんな思いから開発しました。


特徴は、かかとの位置を決めない作りです。


靴下を履くときに「かかとはここ」と決めなくてもいい。


足の形や大きさなどで靴下に困っている方にも、できるだけ快適に履いていただけるように作っています。


そして、実際にお客様から、


「こんな靴下を探していた」


「履きやすい」


「つつしたがあってよかった」


という声をいただくようになりました。


その声が、私たちの原動力です。


アメリカに5年間留学した息子が戻ってきた


息子の和喜は、自分の夢を持ってアメリカへ留学しました。


5年間です。


私は、息子には息子の人生を歩んでほしいと思っていました。


だから、無理に会社を継いでほしいとは言いませんでした。


ところが、息子が「つつした」を必要としてくださっているお客様と接するようになり、少しずつ気持ちが変わっていきました。


営業としてお客様と関わる中で、


「この商品を必要としている人がいる」


ということを、息子自身が感じたのだと思います。


そして今、息子はこの会社を次の世代につなごうとしています。


次男も製造を手伝ってくれています。お嫁さんも手伝ってくれています。


まだ、みんなが本業を持ちながら関わっている状態です。


決して、順風満帆ではありません。


今回、息子は厳しい言葉を受けました


今回の「令和の虎」では、息子の事業計画について厳しい言葉もいただきました。


母親としては、胸が痛くなる場面もありました。


でも、私は必要な言葉だったと思っています。


私たちはこれまで、


「今日をどう乗り越えるか」


に必死でした。


借金を返す。


商品を作る。


お客様に届ける。


子どもを育てる。


会社を守る。


それだけで精一杯だったからです。


これから息子に会社を引き継いでいくためには、今までとは違う経営をしなければいけません。


今回の厳しい言葉は、息子だけではなく、私自身への言葉でもあったと思っています。


8月17日、


そして、もう一つ、私にとって大切な日がありました。


8月17日。


私の誕生日でした。


そして同時に、


社長に就任して20周年の日でもありました。


社長になって20年。


振り返れば、本当にいろいろなことがありました。


父が残した負債。


離婚。


子育て。


会社の経営。


借金の返済。


そして「つつした」の開発。


楽しかったことより、苦しかったことのほうが多かったかもしれません。


それでも、20年間、私は社長を続けてきました。


そして今、会社を息子に引き継ぐために、93年続いた土地や資産まで手放しています。


それでも私は、


「続けたい」


と思っています。


私は、この会社を次に渡したい


私は、93年間続いてきたものを、ただ守りたいのではありません。


次の世代につなぎたいのです。


父から私へ。


私から息子へ。


93年間続いてきた会社を、94年目へ。


そして、その先へ。


そのために、今まで大切にしてきた土地や資産を売却するという、大きな決断もしました。


失うものもあります。


苦しいこともあります。


でも、その先に、


「つつしたを必要としている人に、もっと届けられる未来」


があると信じています。


「つつした」を、必要な人へ


もし今日、令和の虎を見て、このブログに来てくださったのであれば、本当にありがとうございます。


もしかすると、


「この親子は何をしているんだろう?」


「なぜ、そこまでして会社を続けたいんだろう?」


と思われたかもしれません。


答えは、シンプルです。


つつしたを必要としてくださっている人がいるからです。


だから、お願いがあります。


もし皆さんの身近に、


靴下選びに困っている方。


足にお悩みのある方。


履きやすい靴下を探している方。


そんな方がいらっしゃったら、「つつした」を教えてあげてください。


そして、できればご自身で使っていただくだけではなく、


大切なご家族や、お友達へのギフトとして贈っていただけたらうれしいです。


一足の靴下が、誰かの「困った」を少し楽にできるかもしれません。


社長21年目。


8月17日、私は59歳になりました。


社長になって20周年になりました。


そして今日、息子と一緒に「令和の虎」に挑戦します。


会社の資産を手放しても、


厳しい言葉を受けても、


事業計画の甘さを指摘されても、


私はまだ、この会社を続けたい。


そして、息子に渡したい。


収録の中で、


「それでも続けたいですか?」


と聞かれたとき、


私は迷わず、


「はい!」


と答えました。


あのときの自分を、私は誇りに思っています。


93年間続いてきた会社の、94年目へ。


そして、その先へ。


私たち親子は、ここからもう一度、挑戦します。


どうか、今日の「令和の虎」を見届けてください。


そして、もし私たちの想いに共感していただけたら、


「つつした」を、足に困っている誰かに教えてください。


その一足が、次の誰かにつながっていくことを願っています。

↓つつしたオンラインショップ

樋口メリヤス工業株式会社

代表取締役 中江優子

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