top of page

創業から倒産危機
繊維業界の変化

1933年(昭和8年)に創業した樋口メリヤス工業はかつて、軍足を製造する工場でした。
戦後、衣料品店に向けて靴下を卸す大量生産のスタイルへと形を変えます。
年末には近隣のお客様に向け在庫品をお安く販売するセールを行っておりました。

その後大量生産の生産工場は価格競争に伴い中国へと移り、
国内の靴下工場は次々と倒産に追いやられていきました。

樋口メリヤス工業も例外ではなく、債務を抱えながら
社長の中江は、わずかに残った機械で細々と靴下の製造を続けていました。

higutimeriyasu-mukasi.jpg
DSCF0834.jpg
Snapshot_18_edited.jpg

素材との出会い
お客様の声からの発見

そんな折、お客様たちから
「この靴下だけが捨てられることなく、ずっと箪笥に残っている」
と言われた靴下がいくつかありました。

それらの靴下には、”強力な伸縮の糸を使用している”という共通点があったのです。
その伸縮糸は、太くて、強く伸び縮みするため編みにくく、さらに高価なため、その頃には靴下に使用されなくなっていました。

けれど、お客様たちの思いをかなえるためにはこの糸しかないと思い、この伸縮糸で靴下を編むことを決意します。

強く伸縮するが故に機械との相性は悪く、悪戦苦闘しながらも、なんとか靴下を編み上げる事ができたのです。

ゴム糸を使用しない靴下の完成です。

"靴下"から"つつした"へ

伸縮のある糸で、靴下を作ることに成功しましたが
さらなるお客様の声を耳にすることになります。

「かかとが余る」「足が小さく(大きく)サイズがない」
「靴下の中が蒸れる」「肌が弱く荒れてしまう」など…

強力な伸縮の糸で編まれた靴下は足に綺麗にフィットすることに気づいた中江は、(かかとにもおなじ事が起こるのでは……)と思いつきました。

そしてかかとのいらない靴下、”つつした”が誕生したのです。

予想したとおり、伸縮性の強い糸の力でつつしたはかかとの形がくっきりと浮かび上がるくらいにかかとをはじめ足にぴったりと合うものになりました。

Snapshot_13.jpg
DSCF9942_2.jpg
DSCF1094_2.jpg

もうひとつの素材
一日を快適に過ごしてほしいから

一般的なの靴下は、肌に触れる面にゴムの糸や伸縮糸が使用されています。
そのため、綿の靴下でも、多くは肌に合成の糸が触れているのです。

つつしたは少しでもたくさんの人に靴下が本当に足に合う心地よさを知って欲しいと思い、通常とは反対の編み方を行っております。
そうすることで、肌に触れる面がコットンやウールなど天然素材100%になったのです。


また、非常に細い糸を使用しているため、肌触りも非常に良いものとなりました。

天然の糸は繊細ですが、人の汗やにおいを吸う力が強く、一日中朝履いたままの心地よさを感じていただけます。

つつしたのこれから

つつしたは、テレビや雑誌などのメディアに取り上げていただくことも増え、たくさんのお客様に手にとっていただけるようになりました。

そうすることで新たなお客様の声をお聞きすることができるようになりました。


「履き心地は良いけれど、伸縮糸が強力すぎて足に負担になる」と。

ライフスタイルや年齢によって、求められる靴下の履き心地というのは確かに異なります。

そこで、ゆるめのつつしたの開発を行いました。


さまざまな足の形の方、シーンに合わせてつつしたの履き心地をお選びいただけるようにしたのです。
また、市販の靴下ではどうしてもサイズが合わない方のために、サイズオーダーも始めました。

今までもこれからもお客様のお声に合わせて、つつしたは更なる進化を目指しています。

​ぜひ、皆様のお声を聞かせてください。

bottom of page